必須: Zデプスマップを基にレンズのぼかしを適用できるPhotoshop、あるいはその他イメージエディタ/合成ソフトウェア

PhotoshopのレンズブラーフィルタとPodiumのZデプスパスを使えば、真実味のあるDOFをPodiumレンダリングに加えることができます。

SU Podiumはレンダリング時にDOFを自動作成しませんが、Podiumには、見慣れた最終イメージといっしょに複数の追加「レンダリングチャンネル」を出力できる機能があります。

こうした出力オプションの1が z-depth pass(Zデプスパス) - 白から黒へのグレースケールグラデーションとしてカメラからの距離をレンダリングするデプスマップです。

SU Podiumで作成したZデプスイメージ このイメージを使って、未加工PodiumレンダリングにDOFを加えます。

このデプスパスはポストプロセッシングで使用し、絞りが広く、焦点距離が長い、あるいは被写体が非常に近い場合に作り出される写真のDOFに限りなく近似するレンズのぼかしを作成できます。

このガイドは2つのセクションに分かれています。

  1. パート1 - PodiumがレンダリングといっしょにZデプスパスを保存できるようにするPodiumプリセットの編集方法を説明します。
  2. パート2 - Photoshopを使って正確なレンズブラーを作り出す方法をデモンストレーションします。

プロジェクトファイル

ビデオに出てくるのと同じアセットを使って演習したい場合に使えるように、SketchUpシーンとレンダリングしたイメージ、使用したプリセットをアップロードしました。

 プロジェクトファイルをダウンロード

1. Zデプスパスを保存するためにPodiumプリセットを編集

最初のビデオでは、Podiumがデプスマップを完成レンダリングと併せて保存するようにPodiumプリセットを編集する方法を説明し、その後、最良の結果を得るためのZデプスパスのトーンマップ方法をデモンストレーションします。次の注釈は、パート4での重要点のおさらいです。

1. Podiumプリセット保存場所:

Windows
C:\ProgramData\SketchUp\SketchUp 201x\SketchUp\Plugins\SU_Podium_V2.5\presets\

Mac
MacIntosh HD\Library\Application Support\SketchUp 201x\SketchUp\Plugins\SU_Podium_V2.5\presets\

2. プリセットに追加されたスクリプト行:

needbuffers 0+0x1+0x2+0x8;
ztonemapper linear,5,15,1,0;

needbuffers 行は、どのレンダーパスを保存するかをレンダリングエンジンに教えます。各数字は、出力に特定レンダーパスを追加するコードです。

つまり、needbuffers 0+0x1+0x2+0x8という行を追加することでPodiumに次のイメージを保存するよう命じているのです。

  1. 0x1 (final render)
  2. 0x2 (alpha channel)
  3. 0x8 (z-depth pass)

デプスパス(0x8)は、このチュートリアルでは関心を引くものですが、使用可能なデプスマップにするためには、イメージが正しくトーンマッピングされているか確認しなくてはなりません。

これは、2行目ztonemapper linear,5,15,1,0の目的です。ビデオ、および下記で説明しています。

3. Ztonemapper - 解説と成功事例

ztonemapper行には、Zデプスイメージをトーンマッピングする方法を決める4つの数値(

ztonemapper linear, (white clip), (black clip), (white value), (black value)が入ります。

White clip -白クリッピング平面までの距離(メートル) 意味: カメラの前のこの距離で、Zデプスイメージが白になります。最終デプスパスは白(カメラ付近)から黒(シーンの奥付近)への滑らかなグラデーションでなければなりません。白クリッピング平面は、焦点が絞られた任意のオブジェクトにできる限り近づけて配置します。ビデオの例では、カメラの前5メートルにあるワインボトルに焦点を置きました。

Black clip -後ろ(黒)クリッピング平面までの距離 これはカメラからの距離で、イメージは黒でなければなりません。レンズブラーを適用すると、Zデプスパスのもっとも暗い位置がもっとも不鮮明になります。

White value - デフォルト値(1)は純白を意味します。なんらかの理由でZデプスパスに全範囲値を使いたくない場合、この値を下げることも可能ですが、レンズブラーの適用時に最終イメージの焦点がはっきりと絞られるように、この値は1にしておくことをお勧めします。

Black value - デフォルト値(0)は漆黒を意味します。

メモztonemapperは、SketchUpの単位を認識しません。また値はメートルで指定しなければなりません。例えば、テストシーンではSketchUpはフィートとインチを使用していますが、白と黒クリップはメートル(白クリップ:5m、黒クリップ15m)で設定されています。クリップがフィートで指定されていると、デプスグラデーションは正しくレンダリングされません。

2. Zデプスを基にしてDOFを加える

PhotoshopでZデプスパスを使ってレンズブラーを制御する方法をすでにご存じの方は、2つめのビデオを見る必要はありません。このコンセプトを初めて聞いた方は、下記をご覧ください。

以上です。

ご質問がある場合、たずねるのに一番の場所はSU Podiumフォーラムです。そして今回もまた、作品を投稿してくださるのをお待ちしています。