Podium V2.5.xのOOPR: Renderアイコンをクリックすると、起動されるべき処理:

Renderアイコンをクリックすると、SU Podium V2.xが最初に実行するのは、SketchUpマテリアルとサーフェス処理(シーン処理)開始とOOPR(Podium Render Manager)との接続開始です。上イメージ参照

開始から終了までに表示されるべきステップ

  1. シーン処理、OOPRが開く シーン処理の進捗バーにはマテリアルやサーフェスのエクスポートの進捗が表示されます。このとき、OOPRはアイドリングし、「receiving from network client....」というメッセージを表示します。
  2. シーン処理が終了すると、レンダリングエンジンが計算を開始します。
  3. OOPRが、グローバルPM計算と同時にプリレンダリングを開始する
  4. プレレンダリングが終了すると、OOPRはレイトレーシングを開始します。このとき、Previewをクリックすると進捗を表示できます。
  5. OOPRがリサンプリング(アンチエイリアシング)を開始し、これが終了すると、レンダリングイメージが保存されます。

OOPRは、SketchUpに依存しないアプリケーションです。お使いのコンピュータ上でサーバーのように動作してSU Podium SketchUpプラグインと情報をやりとりします。プラグインが接続を求めると、OOPRは常にその要求を承認し、接続が行われます。その後、クライアント(Podium SketchUpプラグイン)がOOPRにコマンドと処理シーンスクリプトの両方を送り、これが受信されると、プレレンダリング、レイトレーシング、リサンプリング処理が実行され、最後にレンダリングイメージを保存します。

一般的なレンダリング時間/処理の問題と対処法:

レンダリングボタン押しても、表示されるのは「Processing Scenes」、「start」、「end」だけで、OOPRダイアログボックスが表示されない場合、2つの原因のうちのどちらか1つが起こっている可能性があります。「アンチウィルスかファイアウォール、その他SketchUpの拡張機能がOOPRをブロックしている」か、さらには「過激なアンチウィルスプログラムがOOPRを削除した」のいずれかです。

メモ: Podium Image Editorを開いて、これが前面にある場合もOOPRがレンダリングするのをブロックします。レンダリングする前にPodium Image Editorが閉じていることを確認してください。

お使いのコンピュータ上のあまりにも厳しい設定のファイアーウォール、あるいはアンチウィルスプログラムがシーン処理とOOPR間の接続をブロックしたり、ついにはOOPRをクラッシュする場合があります。また、お使いのコンピュータのネットワークポート上で動作中の別のソフトウェアがこの処理を遮断している可能性もあります。SketchUp拡張機能の中にはOOPRをブロックするものもあります。

Podium 64ビットのMacユーザー: V2.5 Plusよりも前のSU Podiumバージョンをお使いの場合は、TIFFファイルにご注意ください。V2.5 Plusでは修正されました。このTIFFファイルバグは、V2.5 Plusより前のMac64ビットバージョンにだけ起こる問題です。モデルにTIFFテクスチャイメージ(マテリアル)がある場合、シーン処理時にOOPRがクラッシュします。V2.5 Plusへのアップグレードについて

上記が生じる場合、アンチウィルス、あるいはファイアーウォールがOOPRをブロック、あるいはクラッシュさせているかどうかを調べる手順を試してください。

  • 3Dの立方体、あるいはこうしたテストモデルいずれかをレンダリングします。SU Podiumはイメージレンダリングを完了しますか? 完了する場合、ファイアーウォールやアンチウィルスが問題ではないようです。この件については、 Cadalog, Inc.のサポート、または販売代理店にお問い合わせください。問題はモデル上の特定マテリアルにある、あるいはメモリ不足の可能性があるので、解決法をお教えします。

  • 単純な3D立方体、あるいはサンプルモデルのいずれもレンダリングされない場合、問題はアンチウィルス、あるいはファイアーウォールプログラムがOOPRとの接続をブロック、さらにはアンチウィルスプログラムがOOPRプログラムを削除した等が考えられます。

  • OOPRダイアログボックスにメッセージが表示されているか? OOPRが開いてはいるもののメッセージが表示されていない状態かもしれません。通常、シーン処理が行われている間は、「receiving from network client」というメッセージを示したアイドリング中のOOPRダイアログボックスが表示されます。OOPRは開いているが、メッセージが表示されていない場合、ファイアウォール、あるいは他のプログラムが接続をブロックしている可能性があります。

1. コンピュータメモリの問題?

3Dの立方体のような非常に単純なモデルを作成する、あるいはこのテストモデルにあるサンプルモデルの1つを使ってレンダリングします。OOPRが開始し、Podiumがレンダリング処理を完了し、イメージを保存しますか? レンダリングイメージができたなら、問題はOOPRでも、ファイアーウォールでもありません。処理が失敗に終わったモデルがお使いのメモリ量に対して大きすぎる可能性があります。

デスクトップをお使いの場合、これのもっとも簡単な解決策は、システムメモリ、あるいはRAMを増やすことです。SU PodiumのOOPR計算は64ビットアプリケーションで、お使いのコンピュータにあるメモリを最大限使用します。

さらなる解決策は、モデルのサイズを小さくする、あるいはポイントライトの数を減らすことです。下記をお読みください

2. Podiumツール/分析を実行して問題をチェック

Podiumツール/分析を実行すると、クラッシュを起こす警告が表示される場合があります。クラッシュの原因の1つには、他のPodiumプロパティが適用された LEMライトが存在することが上げられます。LEMマテリアルには他のPodium マテリアルプロパティを適用すべきではありません。たとえば、LEMマテリアルには反射やバンププロパティを使ってはいけません。これはレンダリングをクラッシュさせる、あるいはLEMマテリアルが真っ黒になる原因になります。

さらに、高LEMはどのテクスチャにも適用すべきではありません。高LEMは色にたいしてだけ適用します。Podium Browserの「Materials」に、優れたLEMカラーがいくつかあります。

V2.5 Plus(2015年4月リリース)より前のSU Podiumのバージョンをお使いの場合、モデルが非常に大きいと、シーン処理時間が長くなることがあります。

シーン処理 - V2.5 Plusで大幅改良 V2.5 Plusでは、シーン処理がC++ルーチンになりました。C++ルーチンは非常に高速な上、大量のポリゴン(面)を扱えるので、PC/Mac上でのパフォーマンスが向上します。

Renderアイコンを選択すると、レンダリング処理が開始します。SU Podiumは、最初のレンダリング段階で、SketchUpポリゴン(面)をPodiumレンダリングエンジン用のメッシュモデルに変換しなければなりません。これは、すべてのフォトリアリスティックレンダリングプログラムで標準的なに用いられる手順です。SU Podiumでは、この処理用のユーザーインターフェースをProcessing Scene(シーン処理)と呼びます。また、進捗バーが作動して表示されます。また、マテリアルもテクスチャフォルダに保存されて面にマッピングされます。

このシーン処理プログラムは、V2 とV2 Plusでは効率の良いrubyスクリプトでしたが、V2.5 PlusではC++プログラムにしました。

なぜ、シーン処理が長すぎる、あるいはクラッシュするのか?

  • V2.5 Plusでは、シーン処理が失敗するのは非常にまれです。rubyスクリプトの制限のために、SU Podiumの早期バージョンでは起こることが多くありました。
  • 数十万もの面からなる非常に大きなSketchUpモデルこそ、低パフォーマンスCPU上でシーン処理が失敗するもっとも一般的な理由です。
  • モデル上の数百のテクスチャもシーン処理の速度に影響を与えます。
  • また、数百のオムニ/ポイントライトもシーン処理の速度を大幅に下げます。
  • 特定タイプのマテリアルがシーン処理をハングアップさせることが稀にあります。こうした問題のほとんどが、V2.5 Plusでは修正されました。

1. V2.5 Plusにアップグレード わずかな料金でシーン処理に関わる問題がなくなります。

2. アンチウィルスやファイヤウォールプログラムがPodiumと干渉している可能性を取り除く

これは、単純な立方体モデルをレンダリング、あるいは小さなサンプルモデルをサンプルモデルページからダウンロードして簡単に実行できます。これがうまくいったら、下記に進んでください。

3. SketchUpモデルで面の数をチェック Podiumツールー>分析を選択してこれを実行できます。

または、SketchUpのモデル情報の統計を確認します。ネストされたグループが選択されていることを確かめてください。このモデルにはいくつ面がありますか? 面が数十万ありますか? 数百万ですか? もしそうならば、これこそシーン処理が長すぎるもっともよくある要因です。ジオメトリを減らす方法に進み、対策方法をご覧ください。

4. SketchUpモデルで面の数をチェック

その他の可能性として、オムニライトの数もシーン処理を遅くする大きな要因になります。SU Podium V2のTools and Analyse Modelを確認します。モデル上にオムニライトがいくつありますか? オムニライトが数百あり、レンダリング問題が生じているなら、この数を減らすべきです。Toggle Lightsオプションを選択してオムニライトをオフに切り替えます。ただし、これを行った場合、モデルをそのまま保存しないでください。保存すると、そのオムニライトは永久的にオフになります。もしオムニライトが数百あるなら、すべてオフに切り替えてレンダリングします。Podiumツールについてはここをお読みください。

知っておくべき解決策:

OOPRがまったく表示されない場合、「作成」を使用

OOPRが表示されない場合、「作成」を使用 ファイアーウォール、あるいはアンチウィルスプログラムがOOPRをブロック、あるいはクラッシュしているかを調べるすばやく簡単な方法は「作成」の使用です。下記は「作成」の使用法についてです。「作成」がうまくいくのなら、問題はシーン処理とOOPR間のアンチウィルス、あるいはファイアーウォールの干渉にあります。

アンチウィルスプログラム、あるいはファイアーウォールの一時的な「解除」法についてをお読みください。

Render Managerが開かない 「作成」を使用後、Render Managerを開こうとするが、Render Managerが開かない場合、アンチウィルスプログラムがOOPRを削除した可能性があります。この場合は、アンチウィルスプログラムが一時的にオフになっていることを確認後、SU Podium V2.xを再インストールしてください。元のインストールファイルが見つからない場合は、こちらに進み、ダウンロードしてください。

アンチウィルスプログラム、あるいはファイアーウォールの一時的な「解除」法についてをお読みください。

ジオメトリやテクスチャを減らして、お使いのSketchUpモデルのメモリ足跡を減らします。

  1. 不要アイテムを完全に削除 まず、SketchUpウィンドウプルダウンメニューにあるモデル情報ダイアログの「不要アイテムを完全に削除」コマンドを使ってモデルを削除します。これでモデル上にある、使用されていないと判断された面、マテリアル、レイヤが削除されます。ファイルを保存し、SketchUpを閉じて残っているものをすべてメモリ上から排除します。不要アイテムを削除したSketchUpファイルを再度開きます。
  2. 「コピー」と「所定の位置に貼り付け」を使って、新しいSketchUpファイルを作成 不要なレイヤをオフにした後、すべてを選択を選び、SketchUpのコピーコマンドを起動します。モデルが非常に大きい場合、コピーに数分を要する場合もあります。モデルをコピーしたら、SketchUpファイルを新規に開きます。次にSketchUpの編集メニューにある「所定の位置に貼り付け」を選択します。貼り付けられる内容は、元のモデルの選択したエンティティだけで非表示レイヤにあるジオメトリは含まれません。このファイルを別のファイル名を付けて保存します。
  3. 可能な限り削除 新しいモデルから、必要のない面やテクスチャを可能な限り削除します。削除後、「不要アイテムを削除」を実行して保存後、再度開きます。モデル情報をチェックし、モデルサイズが大幅に減るまで面やテクスチャの削除を続けます。
  4. レンダリングイメージに必要のないジオメトリを非表示にします。SU Podium V2.5 Plus は非表示になっているジオメトリやテクスチャを処理/計算しません。ですから、V2.5 Plusであれば、非表示レイヤ等を使って不必要なオブジェクトを非表示にします。